無くても困らない。
…というより、無い方が良い。
ヤマトは、その名前のみならずディテールまで「戦艦大和」を模している為。
「上下」の概念が無いはずの宇宙で戦うのは、実は不向きである。
地表に降りる事も想定しなければならないから、艦の構造として完全に上下の感覚を捨てるのも拙いが、それにしても火器が上部に集中し過ぎている。
つまり、ヤマト下部は攻撃の「死角」なのだ。
そもそも、ここから設定が間違っている。
天地も前後左右も無い宇宙で、本当に戦う事を前提とするなら、宇宙戦艦は「全ての方向」にほぼ同等の攻撃が出来なくてはならない。
地上(惑星・衛星の重力の存在する)にのみ認識される「上下(重力に引っ張られる方向と、その逆)」という感覚を、宇宙に持ち込んだ事が間違っている。
宇宙戦艦の乗員が、重力に支配される場所に生まれているのだから、艦そのものの上下は有って良い。
が、艦が「横転する」とか「天地が逆さまになる」という感覚は、宇宙空間では間違っている。
横転ではなく、艦の上下軸が直前より左右に傾いただけ。
逆さまになったのではなく、艦の上下軸が反転しただけ…だ。
第三艦橋の使用想定理由は、第一艦橋が使用不可となった場合。
もしくは、水中などで上下逆さまになった場合。
その為に天地が対称に造られている。
…と、疑問を感じないか?
ヤマトが宇宙空間を航行中、乗員は地上と同じように「上下」の感覚を持って歩き、走り、行動している。
という事は、艦内に何らかの方法で人工的に「重力」を下方に向けて発生させているはずだ。
「ヤマト2」で、第二艦橋にその装置がある事が明らかになっているが。
それが破損・故障しない限り、ヤマトは「横転」しようが「転覆」しようが、一向に関係ない事になる。
艦外の重力方向がどうだろうと、艦内の重力方向はあくまでも「下方」に向いているのだから。
この段階で、第三艦橋の「天地対称」という構造の意義はほぼ無くなる。
ヤマトは海水面上だけでなく、水の無い地表にも着陸を何度も行っている。
惑星・衛星上に、いつも海が有るとは限らないので、着水だけでなく着陸も可能で有る事は正しい。
だが、ヤマトの底面は見るからに着陸には不向きだ。
船台等の完備された場所に、いつでも降りられるとは限らないから、着陸時に「自立」出来なければならない。
そして、再発進時に「滑走」が出来るとも限らないので、少なくともある程度まで「垂直上昇」出来なければならない。
この二つは、ヤマトも何とかクリアしている。
…が、ヤマトの垂直離着陸能力は低い。
基本的に、航海班長の島は第一艦橋からは離れない。
それどころか、どんな状況下(緊急発進が必要でなさそうな時)でも相当の確率で自席に居る。
それなのに緊急的に離陸する場合、かなり手間取っている。
エンジンが停止している所為も有るだろうが、それにしてもヤマトの大きさ(敵から見て目標物の大きさ)の割に、回避行動に時間が掛かり過ぎる。
つまり、ヤマトは余程の緊急時・非常時でなければ着陸しない方が良い。
さて、ヤマトは着陸態勢から浮上し、戦闘態勢に戻るまでが長い。
(ある程度上昇しないと、コスモゼロ以外の艦載機が発進出来ないのも、一因)
敵ならば、これを見逃す手は無い。
方法は、遠距離から艦砲クラスの砲で射撃。
上空から、艦載機攻撃。
もしくは、下部へのゲリラ的攻撃。
地上の森などに紛れて艦底に近付かれ、破壊工作を受けるかもしれない事を想定するならば、最下部に指揮系統が有るのは問題がある。
第三艦橋は、幾度となく被弾・大破している。
ガミラス本星では、融け落ちてさえいる。
理由は、ヤマト艦体より「突出」している事。
その艦体との接続がエレベータ部程度で、至って細く「一箇所」で接続している事。
そして、その周りに第三艦橋防衛の為の火器が、何一つ無い事…である。
殆ど使用されていない(初期シリーズ以外ではない)、通常時に予備的使用もされていない(第二艦橋は使用されている)ものを。
直しても直しても、毎回の如く被弾・大破し修理に時間と資材を費やすだけのものを。
何故、真田さんが改造もしなければ、撤去もしないのか。
どうにも不思議でならない。
必要の無いもの…だから、このサイトの名前に拝借したのだ(苦笑)。
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Last Update : 20031201
Tatsuki Mima